先日福岡から京都に引越しをしてきたKikuma(@circustic)です。
もうすぐ夏が始まりますがもう夏休みの旅行先はお決まりですか?
京都は祇園祭という事で大賑わいの中、京都市右京区にある臨済宗の禅寺である龍安寺の方丈庭園(石庭)を見に行って来ました。
京都の寺の中でもずば抜けて苔の手入れが行き届いています。昨晩の豪雨で若干荒ているので遠目から。
方丈(本堂)に続く長い道をまっすぐ進むと、青々と茂った葉が太陽の光を遮り緑の葉が透き通っていてキラキラと輝いていました。
道の途中でこうゆうのがあると手を洗いたくなってしまいます(笑。
階段を登って行くと白壁と木の色が静寂さを演出。入り口から階段を一歩一歩登る事で、俗世からの雑念を取り払っていく様です。
お待ちかねの方丈庭園。
この石の庭には15個の石が配置されているそうですが、どこからみても石が隠れて15個すべての石が見える場所は一カ所しかないそうです。
ヒント:15個の石がすべて見える場所は奥の柱付近
両側の壁は実は奥にいくにつれて高さが低くなっているんですね。遠近法を使い広く見せる視覚的な工夫が施されています。
この視覚トリックや黄金比を使った配置はパルテノン神殿などにも使用されていたテクニックで江戸時代初期などに、西洋の文化や技術が伝わって来たのではないかという説もあるそうです。
虎が彪を引きて水を渡るという物語があるとも言われていますが、方丈庭園の作者は不明で見る人によって色々な解釈がされています。
一部の人は宇宙を表す庭だという面白い説もあるそうです。
僕は方丈の石庭にハロン湾に浮かぶ島々のようなイメージを思い浮かべました。静けさの中、石庭に向かい大きな大海をイメージし大局的に物事を思考する。僕の中ではそんな特別な場所です。
個人的にはこうゆう屋根から落ちて来た雨水が流れ落ちる場所などが用意されている機能美が好きです。
この石庭自体も実は斜めになっており水はけが良いように設計されています。
こうゆう場所はどこか現実的な生活とは別の世界にいるような気持ちになりますね。お茶の世界と同様にそういう精神状態を作り出すように元々から作られている様な気がします。
素足に馴染む床の上に座って涼しい風を感じるとある意味作られた仮想空間を体験しているかの様です。
有名な知足の蹲踞(つくばい)と呼ばれ、真ん中の「口」の字を中心に上から時計周りで吾唯知足(われ、ただ足るを知る)という禅語。
石庭を眺めた後この言葉を聞くと感慨深くなります。
帰り道には鏡容池が大きく広がっています。
昨晩京都では歴史的な豪雨で水が濁っていますが、普段は空を反射するくらいに綺麗な池が広がっているそうです。
元々、生まれが京都なんですが生まれ育って来た人にとっては京都にある文化遺産は当たり前のように感じてしまいどこか見逃しがちだったんですが、改めていろいろ回ると京都は歴史があってやはり良い街ですね。
(投稿者:KIKUMA)